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新任薬剤師研修会に参加して(3)

西埼玉中央病院 薬剤科
田沼 健太郎(出身大学:東京薬科大学(平成24年))
興味のある分野:感染症、緩和医療

私は、本年4月より国立病院機構西埼玉中央病院に採用になりました。日々新しいことを覚え、少しずつ業務に慣れ始めたこの時期に、東京医療センターで行われた第16回新任薬剤師研修会に参加させて頂きました。

研修は、前半を「病院薬剤師としての自覚」、「チーム医療とは」、「安全ながん薬物療法とは」、「医療安全とは」、「3、4年目薬剤師からの提言」、「未来の薬剤師像」という内容でした。後半は糖尿病をテーマとしたグループディスカッションで、これからインスリン製剤を使用し始める糖尿病患者さんに、インスリン製剤であるノボラピッド注フレックスペンRとランタスR注ソロスターRの初回指導を行うという設定でした。説明の仕方をグループで話し合い、班ごとに発表を行いました。この研修を通じて特に印象に残ったことを述べたいと思います。

前半の講義では、国立病院機構の先生方がどのような目標を持って日々の業務に取り組んでいるのか、薬剤師は今後どうあるべきなのか等、直接お話を伺う事ができました。その中で、先ずは一人の薬剤師として基本的な業務を一人前にこなせる様に励んでいき、ゆくゆくはチーム医療の一員として、より重要な役割を担える様に日々努力していこうと思いました。「困った時はとりあえず田沼に聞こう」と思われる存在になることが今の目標です。まだまだ解らない事も多く焦ることもありますが、業務への飽くなき意欲と継続した自己研鑽を胸に、一歩一歩頑張っていきたいと考えております。

後半の講義では、今までの私が患者中心に物事を考えるのではなく、一方的に説明をしてきたことに気付かされました。私は、同じ班のメンバーにインスリン製剤の使用方法が記載されたパンフレットと練習用の器材を用いて、記載されている順序通りに話を進めました。確かに、私自身は説明をした気になりましたが、実際は思うほど伝わっていなかったのです。しかし、同じ班のメンバーと討論をするなかで、患者さんのライフスタイルを把握して話をすることや必要に応じてインスリンとはどのようなものなのか、どうして使わなくてはいけないのかなど、患者さんの理解度に合わせた説明をすることが大切であると感じました。さらに、他の班の発表では、説明の合間に理解できているかこまめに確認を取ったり、練習用の器材を患者さんにも渡して一緒に操作をするなど工夫がされていました。今後、インスリン製剤の説明を行う事が増えると思います。そのため、今回の研修で私自身の問題点とインスリン製剤の説明方法について考える機会が出来たことは、とても有意義な時間であったと感じています。インスリン製剤を説明する際は、本研修で考えた工夫を取り入れて、より安全に使用して頂けるように指導していきたいと思っています。

研修が終了して6月より病棟に出向いています。患者さんに直接関わる機会が増えるなか、安全に薬物治療が行われるように力を尽くしていきたいという気持ちが日々強くなってきています。より多く貢献できるよう、様々なことに挑戦し、日々努力していく所存です。

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